キャンプで食べるご飯って、なんであんなに美味しく感じるんでしょう。
ただ、お米の炊き方にも向き不向きがあります。
ふっくらツヤツヤの白ごはんを味わいたいなら、調理スタイルを選ぶのがポイントです。
湯煎するだけのパックご飯、火加減が楽しいメスティン炊飯、時間節約派の“自宅炊き持参”、そして軽くて便利なアルファ化米。
それぞれの方法にメリットもデメリットもあるけれど、「自分のキャンプスタイルに合ったご飯の炊き方」が見つかれば、外ごはんはもっと楽しくなりますよ!
パックご飯を湯煎する
市販のパックご飯をクッカーで湯煎する方法です。
失敗しにくいため、キャンプ初心者にもオススメの方法です。
メリット
調理を失敗しにくい
生米からの調理ですと、失敗すると焦げ付いたりベチョベチョになってしまう場合があります。
一方パックご飯を湯煎する場合お湯で温めるため、失敗する可能性は低いため安心です。
入手性が高い
お米を忘れた場合や、思った以上に皆が食べ追加のご飯が必要になる場合があります。
パックご飯ならばスーパーやコンビニ、キャンプ場の売店などで売っている場合が多いです。
そのため、いざという時に鍋とバーナーさえあれば暖かいご飯を食べることが出来る湯煎は準備しておくと安心の調理法です。
賞味期限が長い
通常パックご飯は3~5個が1セットで販売されています。
キャンプに参加した人数によっては使いきれず余ってしまう場合があります。
パックご飯なら6ヶ月~1年ほど賞味期限があるため、次のキャンプ用に自宅に保管が可能です。
また、キャンプに使用しなくても自宅で食べてもいいためロスになることが少ないです。
デメリット
調理器具の大きさに注意
湯煎をする際にはパックご飯を温めることが出来るサイズの鍋やフライパンが必要です。
特にソロキャンプやバイクキャンプなど荷物を少なくするキャンプの場合、湯煎するための調理器具の選定には注意しましょう。
食べる量に注意
一般的なパックご飯のサイズは200gです。
人によっては足りなかったり、逆に多すぎたりする場合があります。
食べきれないと余計なゴミになってしまい後片付けなども面倒です。
300gある大盛りサイズや、150gのミニサイズもあるため自身が食べる量を事前に把握しておきましょう。
白米以外のコストがかかる
湯煎をする場合にはガスバーナーなどで加熱し続ける必要があります。
冬キャンプのように気温が低い場合、お湯を沸かすのに時間がかかります。
そのため、ご飯代以外に思った以上にガスを使用するので注意しましょう。
まとめ
パックご飯を湯煎する方法は初心者からベテランまでオススメの調理法です。
他の調理法でご飯を炊く場合でも、予備手段としてパックご飯を準備しておくといざという時に役立ちます。
メスティンで炊く
メスティンとは一般的に長方形の金属製の飯ごうです。
バーナーや固形燃料で調理可能で出来立てほかほかのご飯を食べることが出来ます。
メリット
出来立てが美味しい
お米を一から炊飯した場合の出来上がりの美味しさは他の追随を許しません。
出来上がった後の蓋を開けたときのご飯の香りは食欲を掻き立てます。
ご飯を食べることが好き!という人にはぜひ一度チャレンジしてほしい調理法です。
レシピのバリエーションが豊富
他の調理法は白米+おかずという食べ方になりがちです。
メスティンの場合はご飯と一緒に具材を炊くことで、炊き込みご飯など様々なバリエーションのレシピが楽しめます。
季節の具材で炊き込みご飯などを作れば、キャンプのクオリティが一段も二段も高くなります。
荷物をコンパクトに出来る
メスティンの中に食材、固形燃料、五徳、風防など調理に必要なもの一式を入れておけば大幅省スペースが可能です。
徒歩キャンプやバイクキャンプなど積載にあまり余裕のないキャンパーにオススメの調理法です。
デメリット
調理に時間がかかる
メスティンでの調理時間の目安として、お米を水に浸すのに約30分~1時間、加熱に約10分、蒸らしに約10分~15分かかります。
合計約1時間は最低でもかかるため、例えば12時にキャンプ場にチェックインしたとして最速で準備したとしても食べることができるのは13時頃となります。
お昼は白米以外を食べる、メスティン以外でご飯を用意する、晩御飯の際には食べる時間を逆算して準備することなどを心がけましょう。
調理の難易度が高い
調理の際の水の量、気温、蒸らしの時間など様々な要因から出来上がりに差がつきやすいです。
失敗すると焦げ付いたりべちゃついたりするため、最初の数回は水の量やお米の量を厳密に計量して、コツをつかみましょう。
また、風が強い場所ですとうまく熱が伝わらない危険性があるため、風防などを準備しておきましょう。
メスティンの素材が気になる可能性も
メスティンはアルミやチタン、ステンレス製で作られた容器です。
普段茶碗で食べている人からすると、スプーンなどで食べる際にメスティンに当たる感触が気になる方もいます。
気になる場合はメスティンからそのまま食べるのではなく、茶碗などを準備してそちらによそうようにしましょう。
まとめ
メスティンでの飯ごう炊飯の魅力は何といってもキャンプ場で一から調理するという点です。
普段は炊飯器でボタン一つで炊けるご飯をバーナーや固形燃料で熱し、出来上がりを待つまでの時間は他に変えられないワクワク感を楽しめます。
料理が好き、新しくチャレンジすることが好き、試行錯誤することが好きな人にオススメの調理法です。
自宅から持っていく
自宅で白米を炊いておいて、タッパーなどに詰めて現地で食べる方法です。
メリット
コストを抑えられる
パックご飯等と比較すると自宅で炊いて持ってくれば、コストを約半分に抑えることが出来ます。
キャンプの際に少しでもコストを抑えたい人にオススメです。
量を調整できる
タッパーに詰める際に秤で計測しておけば、好きな量を準備することが出来ます。
家族が食べたい量をそれぞれのタッパーによそっておけば、ロスを少なくすることが出来ます。
自分好みの調整が出来る
硬めのごはんが好きな人や柔らかめのご飯が好きな人、お米には人それぞれの好みがあります。
自宅で炊いておけば自分好みのご飯を準備することが可能です。
また、サイズ以外も混ぜご飯をおにぎりにしておくことで普通のご飯と違ったバリエーションをつけることが出来ます。
デメリット
荷物がかさむ
タッパーで持っていくとなると荷物がかさみがちです。
例えば3人家族で昼ご飯と晩御飯に一人一個食べると仮定すると合計6個必要です。
サイズの参考としてDAISOのご飯保存容器などは12㎝×12㎝×10cmです。
ご飯が荷物を圧迫しないように注意しましょう。
傷みやすい
パックご飯などや生米からの調理と比較して白米が傷みやすいことには注意が必要です。
特に夏場は数時間でご飯から酸っぱい臭いがただよってくることも…
ご飯自体を冷凍しておく、保冷バッグに入れておくなど対策を怠らないようにしましょう。
温める手間が必要
タッパーご飯を冷凍しておいた場合にはキャンプ場で温めるための手間は必要です。
キャンプ場の管理棟で電子レンジを借りることが出来ればラッキーです。
それが出来なければ鍋やフライパンでの湯煎などひと手間かける必要があります。
事前にホームページをチェックして電子レンジの有無などは確認しておきましょう。
まとめ
自宅で炊いて持っていくのが向いている人は節約志向の方や自分好みの味にこだわりがある人です。
一方で鮮度の問題があるため食中毒予防には一層の注意が必要です。
アルファ米にお湯をそそぐ
アルファ化米とは「炊飯または蒸煮(じょうしゃ)などの加水加熱によって米の澱粉をアルファ化(糊化)させたのち、乾燥処理によってその糊化の状態を固定させた乾燥米飯のことである」(Wikipediaより)
登山をする人によく食べられたり、現在では宇宙食にも採用されてたりマルチな活躍が見込める製品です。
また賞味期限がとても長く(5年~7年)防災食としても活用されています。
メリット
作り方が簡単
調理方法はお湯をそそいでしばらく待つだけという非常にシンプルな方法です。
そのため、時間が無かったり調理道具をあまり持っていけないキャンパーでも気軽に利用可能です。
また、水を注いで調理することも可能です。
ほかほかのご飯とはなりませんが、お湯を準備できなくてもご飯を食べることが出来るという選択肢は他の調理法にない大きな特徴です。
バリエーションが豊富
白米や炊き込みご飯、おかゆやビリヤニなど豊富なバリエーションがラインナップされています。
各自食べたい味をチョイスすれば、こだわりのある家族も各々で好きな味を選ぶことが出来ます。
(参考URL:https://www.onisifoods.co.jp/products/list.html)
防災用の食事と共有可能
アルファ化米のメリットとして5年ほどという長い賞味期限が挙げられます。
防災用品としてストックしておき、賞味期限が近くなったらキャンプのご飯に転用すると無駄なく活用できます。
デメリット
味がイマイチ
他の調理方法と比べると、味や香りがイマイチという評価です。
以前と比較すると改良されていますが、それでも生米からの調理やパックご飯には一歩劣ります。
値段が高い
購入方法や店舗によって差が出ますが、一食当たり300~400円と比較的高コストです。
三人家族ですと1000円を越えてしまいますので注意しましょう。
アレンジがしにくい
味が最初から決まっており、アレンジを加えることは難しいです。
また、量の調整もできないため小食の人や大食の人は注意しましょう。
まとめ
一口にお米を食べると言っても様々な調理法が選択可能です。
個人的には
・気軽に楽しむならパックご飯
・本格的なキャンプでの調理をチャレンジするならメスティン
・コストを抑えるなら自宅での調理
・防災用品との併用するならアルファ化米
がオススメです。
まずはそれぞれの方法を試してみて自分に合った調理法を探してみましょう!

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